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目も合わないまま、曖昧な返事を繰り返して

8月16日にセカンドアルバム「拝啓、エンドレス様」が発売になる。 前作は「バックグラウンドミュージック」というアルバムで、出したのは2015年4月22日。わー、ずいぶん、空いちゃったな。バックグラウンドミュージックを出した時に、「出し尽くしてる感あるけど次のアルバム大丈夫か?」とバンドマンや色んな人に言われて、僕も、「確かに初めての全国流通アルバム、というかメジャーデビューアルバム、こんないいアルバムができて大丈夫かな」と思った。もちろん、いい意味で。でも大丈夫だった。今年に入って少し経ってメジャーから離れることになって、でも変わったのはそれくらいで、やれることとやるべきことは何も変わらなかったから歩き続けて、そしてたどり着いたセカンドアルバムはどしゃめしゃなアルバムになった。このアルバムの制作に取り掛かり始めてからの今まで、辛かったけど幸せだった。寂しかったけど錆びなかった。飛んでったこともあったけど離さないままでいれたこともあった。自分らと、信じてくれる人の力が今は何よりの力だ。この力で進むのが一番今はでかい。わかってる。だからと言って、みんな力を貸してくれってことでもなくて、拡散してくれってことが言いたいわけでもなくて、ただシンプルに、期待したり予想したりしてワクワクしたり声に出したりしてほしいなとは思っている。 昨夜の僕らにとってのビッグニュースな収録曲発表のことも音楽ニュースには届かずの流れずだったが、だけどそれよりも、今回CD出すにあたって力を貸してくれることになった立ち上がったばかりのレーベル/THE BONSAI RECORDSという存在と、この半径1メートルにいる人たちが大切だし、何より僕らには、現場がある。ライブハウスやラジオ、いつだって直接伝えれることは生で伝えることから始めれる。それが僕らにとってきっと一番でかいことだと思っている。どんなに負けても絶対負けたくない。どんなに負けても、絶対負けたくない。どんなに負けても、絶対、負けたくない、よ。 昨日は、ツアーの対バン相手、初日の下北沢だけ発表した。フラワーカンパニーズというバンド。これから徐々に対バン発表していくと思うけど、各箇所きっとドラマチックな日になることは間違いないと思うので、どうぞよろしくです。THE BOYS&GIRLSらしく、THE BOYS&

星に願いを

14日のことはひとつ前の投稿に書いたから、いいや。 15日 札幌COLONYで、一人でオープニングアクトで二曲。 hotspring 2017 TOUR「青春の正体」初日。hotspringのボーカルのイノクチさんが大怪我で入院してしまって、新譜のリリースも延期になって、ツアーも全部出演キャンセルになって、それでもイベントは続行で。とある日の、ちょうどスタジオでの練習が終わった時、このニュースが流れていた。見た瞬間にその場でメンバーにスケジュール確認、COLONYのヒデミさんに電話。「うちのメンバーのスケジュールが確認できたらボイガルで出してもらえませんか。もしそれが無理でも僕一人でも出してもらえませんか」と。ヒデミさんからはすぐオーケーの確認が取れて、あとはうち次第となって、でも急なこともあってどうしても四人全員では動けないとなって、僕一人で出ることに。今回のこのツアー、他箇所で誘ってもらっていたんだけどどうしても出れずの日程で、断っていた。で、今回のこと知って、なんかできないかな、とか考えるより早く電話してた。だってそれしかなかったきっと。言っても、ライブが続く期間で正直不安だったし、このライブに出ることで例えば身体しんどくてそれ以降のライブ声が出なかったら最悪だとかも思ったけど、そんなん今の自分ならどうにでもできるという自信もあった。この日は急遽ということもあったし、オープニングアクトで10分の持ち時間をいただいた。一生懸命やろうと思った。やるからには誰よりも盛大にツアー初日を祝いたかった。「ノンフィクションの約束」を歌詞を変えまくって歌って、hotspringの「夜の魚」という歌を歌った。夜の魚を歌ってる時、なんてかっこいい歌なんだろうと、悔しくも、涙が出そうになった。そういえば、イノクチさんから「ボイガルの即興で謎のオリジナルソング歌うやつ、面白すぎて全部見たよ」というラインがきてた。あたしは、海なのよ。この日、僕は絶好調だった。 16日 札幌SOUND CRUEで、セックスマシーンのツアー札幌公演。前回の対バンは4月15日、札幌mole、僕は出れなかった日。セクマシのモーリーさんが、僕の代わりにせーので歌うバラードを歌ってくれた日。あれから2ヶ月、シンゴもうバッチリじゃねーかってとこ見せれないと男じゃない、僕は燃えていた。久々のサンクル

ベストナインブルース

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彼らが5人で消えゆく前に、一度でいいから9人で戦いたかった。今までできなかった「9人で戦う」ということを、どうしてもしてみたかった。最終少女ひかさの最期の対バンは、僕らじゃなきゃいやだと思っていた。 「なあ、シンゴ。」 「豊平川」という歌をひかさがやってる時に、正和さんの声が聴こえた。僕はその時楽屋で下を向いていたけど、歌はちゃんと聴いていたし、確かにその声が聴こえた。でも、そのあとに言葉は続かなかった。あの人はいつもそうだ。少ない言葉で、僕を向こうから抱きしめる。 なるべく、思い返さないように、思い出さないように、思わないように。 なんて無理だった。でも、僕は少し強くなったと思う。 ひかさが、最後に僕らの曲をやってくれた。嬉しくて、面白くて、幸せだなあと思った。してやったりな顔で楽屋に戻ってくるひかさメンバーが滑稽で滑稽で仕方なかった。なぜなら、うちも彼らの曲を練習してきていたからだ。くっくっく。どんな顔するかな。楽しいな。トモヤさんの言葉を借りるなら「バンドっていいな」、僕も何度も思った。僕らはひかさの「ハローアゲイン」という曲をやった。せっかくだし、恥かいてもらおうかなと思って、途中でひかさ全員呼んだ。バンドっていいな。ライブっていいな。解散は嫌だけど、まあ仕方ないな。それよりもやっぱ、生きてるっていいな。 せめて昨日くらい、素直にステージから、愛してるって言いたかった。ディスに重ねたディスも、全部本当は、あなたたちが生きてるのが嬉しいからなのに、もっと素直に言えりゃよかったな。ま、いいか。 みんなで打ち上げをした。 思い出話でもなんでもなく、みんな中学生のように、ただただ、そこにいた。 僕と正和さんは、なんかハイスタの話になって、二人でメイキングザロードの収録曲を一通りギター弾きながら歌ったりしてた。時刻はとっくにてっぺんを越えていた。あんなに夜遅くまで9人でいたのは、初めてだった。真夜中のベストナインの写真を撮りに、外に飛び出した。ゲラゲラ笑いながら。赤になる赤になるって。ラモネスちゃんが楽しそうに笑っていた。 時間が深くなってきて、「んじゃ、お先に」と、一人、また一人と帰って行った。 僕はなんだかうまく言えない気持ちになった。ていうか、普通にさみしかっ