ともだち

ワンマンツアー「少年少女の陽炎」が先日3月28日に終了しました。同時に、ケントボーイズとソトムラカイトとカネコトモヤとの日々にも幕を下ろしました。彼らと過ごした8年間という長くも感じれれば短くも感じる年月は、僕にとって一生の宝物です。30歳になり、30歳くらいの太ったおじさんたちとの日々のことを「一生の宝物です」なんていう日が来るとは思っていませんでしたが、隠しようがありません、一生の宝物です。


言い出したのは、僕でした。
あの日僕が言い出さなければ、きっとこの4人で今日もパワースレイブスタジオで練習をしていたかもしれません。彼らはいつも優しくて、いつも僕の思いを一番に考えてくれていました。いつもそこから始まって、彼らはいつも重たい荷物を背負ってくれていました。ごめんよ、そしてありがとう。この4人での最後のツアーは、駆け足で過ぎていって、気づけば布団の中にいました。ずっと笑っていたと思います。ライブが終わると、ま〜し〜さんが楽屋に来ました。ま〜し〜さんは、僕がボイガルを始めるきっかけになった人であり、ケントを無理やり僕に紹介してきた人であり、THE BOYS&GIRLSというバンド名にした由来の人でもあります。数年ぶりに会ったま〜し〜さんは、10年前のCOLONYの楽屋と何も変わらず、「お前ら辞めるのか!やばいね!」と笑っていました。5人で写真を撮りました。

打ち上げはいつもの店で、いつものチームで。あまり覚えていません。
一次会のお店を出るとき、ケントが「シンゴちゃん、ほら、これ。練習用でもなんでもいいし、ほら」と、ギターを僕にくれました。いらないなと思いつつ僕は受け取り、ビルの前に固まっていたみんなに向かって「じゃーね!」と一言残して二次会には行かず誰よりも先に家に帰りました。左肩に重くのしかかるあいつのギター、何度か見送った青信号、袖に落ちてきた雪と穴の空いたジーパンの帰り道を、なるべく早く忘れようと思いながら帰りました。

ありがとう、またね。


撮影 南風子




THE BOYS&GIRLSは、まだ止まりません。なぜなら僕がいるからです。
次のライブは、4月20日、カウンターアクション。そのあと5月12日、帯広メガストーン。そのあと6月20日からTHE BOYS&GIRLSの「明転ツアー」が始まります。
5月中旬には「陽炎」と言う曲を配信限定リリースします。




そして、一人でステージに立ってバンド名を名乗ることはできないと判断し、一緒にこのバンドの音楽を手伝ってくれるともだちができたので、紹介します。

撮影  南風子

写真一番右、ギターは、井上創太。QUAIL。
彼が高校生の頃に帯広でやっていたバンド時代に出会い、その後彼は札幌に出てきました。狸小路と言うアーケード街で朝まで歌を歌ったりしました。何度も何度も、狸小路で彼は僕の無茶振りに応えギターを弾いてくれました。器用なのに不器用で、いい奴なのに馬鹿にされちゃうような奴で、僕はそんな彼が好きです。いつだか二人で入ったラーメン屋、涙の理由は聞かなかったけど、僕はそんな彼が好きです。そういえば28日のペニーレーン、最初にダイブしてきたのは彼でした。僕はそんな彼が好きです。

写真真ん中、ベースは、三角璃玖。みかど。札幌の「さよならミオちゃん」というバンドのベーシスト。20歳。
彼は高校生の頃、僕のインストアライブに来てくれてたりしていました。そして僕のラジオ歴の中で唯一の「ラジオ入り待ちしてた男」です。そして数年前、狸小路で僕が夜中に急遽路上をやった時があって、5人くらいの方が聞いてくれてたきがするんだけど、そこに一人の男の子が現れて「シンゴさん、街でシンゴさんに会ったら書いてもらおうと思って、ここ数日ずっと無地のTシャツきてました。でも会えなくて諦めてたら今路上やるっていうので急いで来ました。なんか書いてください!」と言ってきたことがあって。意味不明だったけど「よし、脱げ」と言って裸にさせて、すべてはここからの歌詞を書いて渡しました。彼はよくボイガルのライブの時客席にいました。それから数年、少年はさよならミオちゃんのベースでステージにいました。それが三角です。

写真一番左、ドラムは、大岡新之介。札幌のポリスターズと言うバンドのドラマー。
彼とは付き合いが長くて、僕がボイガルをやる前にやってたバンドからの付き合いです。今も札幌でお互いにステージに立っている人の中ではかなり上位に入るくらい長い。お互いに歳を重ねてきたね。僕は彼のドラムがずっと好きで、数年前に彼がフラカンの「この胸の中だけ」という曲を叩いているのを見た時本当に少し泣いたくらい好きです。彼はよくボイガルのライブの時客席にいます。この前のペニーレーンも、先行でとりました!と喜んで客席にいました。路上にもよく来てくれます。数年前、僕も自分でもわかりませんが路上を聞きに来てくれていた彼に向かって「なんか一曲歌ってよ」とギターを渡したことがあります。ドラマーの彼に。彼は「!!?!??」となりつつ先輩の指示だと受け止め僕のギターを持って座りました。そこで彼が歌ったのは「すべてはここから」でした。へたくそなギター、行ったり来たりの歌詞、それでも彼は楽しそうに一生懸命歌っていました。「こいつアホだな」と思いました。


とりあえず、4/20と5/12と6/20はこの3人とやります。
不思議なもんで、3人とも狸小路に物語があります。この4人での最初のライブは、狸小路の端っこにあるカウンターアクションです。楽しみだ。
QUAIL、さよならミオちゃん、ポリスターズに心から感謝いたします。さよならミオちゃんにはこの前のFSRでめちゃ感動させられたのでちゃんと対バンもしたいんだ。



撮影 はな


伝えたいことは、例えまとまらなくても、うまく話せなくても、伝えようとすることから始める。


コメント

  1. なんだか少し寂しくなって泣いちゃいました。でもこれからのボイガルが本当に楽しみです!札幌で見たボイガル絶対に忘れないし、また北海道にボイガル見に行きます!絶対です!明転ツアーも勢いで予定も確認せずに手売り買っちゃってました。絶対行きます!今までの4人のボイガルが大好きだけど、これからのボイガルも大好きになりたいです!楽しみだな〜。また周南でもお待ちしております☺︎

    返信削除
    返信
    1. 周南から来てくれていたのですね、ありがとうございます。これからのボイガルも、楽しんでもらえるよう頑張ります!

      削除
  2. 切ないです…でも終わらないでくれてありがとう!
    明転ツアー仙台のチケット買いました。いしがきミュージックフェス以来のボイガル です。
    これからもたくさん聴くしたくさん会いに行きます^^

    返信削除
    返信
    1. 仙台、きっとあっという間にやってくると思います、お待ちしています。

      削除
  3. オリジナルメンバー4人でのラストワンマンは少し寂しくて泣いたけどその何万倍も楽しくて笑顔の時間の方が長かったです絶対。すごい。よく考えたらずっとそうなんです、私にとってのボイガルは。
    ボイガルを見に行ったら聞いたら嫌なことなんて全部忘れちゃうんです。

    気持ちをうまく言葉にできないんですが
    これからもずっと私の心の支えでいてほしいというか、ふとした時に会いに行きたくなる存在、場所でいてほしいって思ってます

    まとまりのない文章ですが一ミリでも伝わったかな…
    とにかく止まらないでいてくれてありがとう
    ボイガルを残してくれてありがとう
    私は本当にボイガルに出会えてよかった、宝物です
    これからしんごさんがボイガルとして見る景色を私も見ていたい。

    返信削除
    返信
    1. 伝わっていますよ、ありがとうございます。僕の宝物でもあります、大切にしたいと思います。

      削除

コメントを投稿