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1月, 2017の投稿を表示しています

そのことばかり

明け方の除雪車の音が聞こえてくるまで目を瞑りたくなくてさ。DVDも見終わったし、聞いておきたかったCDも聞いたし、あとはそうだな、除雪車が動き出したら寝ようかなみたいな、そんな感じでさ。どんな感じだよ。除雪車が動き出したところで、安心できるかって言ったらそういうことでもないのになあバカ。逃げりゃしないよ夜からは。迎えるしかないよ朝だけは。そしたら出るしかないよ布団から。歯磨いてシャワー浴びて、頑張るんだよ今日も。うまくいくかどうかはわからないけど、うまくいかなくても大丈夫に繋がったりするんだよ、知ってるもん。そうだ、知ってるのだ。ねえ音楽をさ、音楽をやろうよ。音楽につながるようなことを探しに行こうよ。他に何もやることがないし、やれそうなこともないよ。いやなんていうか、語弊があったらあれなんだけど、でも音楽がやりたいよいつだって。そりゃあ強くなりたいし男に生まれた以上はたくましくかっこよくいたいし。とか言いながら体つきがあれだから、着ている服は女物が多いんだけども。ねえ笑ったらさ、笑ったら絶対いいのにさ。部屋に帰ったらトイレの電気付けっぱなしで散らかっていて、思わずため息出ちゃってさ、そんな時こそ笑えたらいいのになあ。頭も心も散らかってるって認めたくなかっただけでやっぱりボロが出てしまったんだ。ねえ音楽をしたいよ、笑っちゃう音楽を。もう悲しいとか苦しいとかそいうのは極力いいからさ、ねえ。今はいろんなことがあるけどきっとあなたは最強になるから笑っておくれ。その言葉借りて気持ちが溢れて、そのことばかりで涙が零れて、ランチタイムは終了あっという間にきっと今日も日が沈む。飛行機の予定がないと電車には滅多に乗らないけど、この前僕は見たんだ、静かに走る21時の電車をさ。ガタンゴトン、そんな音は一切しなくて、スーって、静かに駅へ向かう電車を見たんだ。あの電車に乗りたい。何駅か通り過ぎたら適当に降りて、そしたらすぐ、引き返すんだ。僕はあの電車に乗ればきっと大丈夫って、乗ってもいない電車に絶大な信頼を寄せた。街は白く、空は紫。僕は時計を見るのをやめた。 嘘みたいだけど、本当の話で、見上げた青空に何が浮かんでいたと思う?

トゥルー、トゥルーと鳴いている

あんなに頻繁に連絡取っていたのに鳴らなくなる電話、夕方から何も食べてないのに減らないお腹、懸賞で当たって可愛くて愛しかったのに故障なのか何なのかあれから流れないラジオ、アンテナの時代が変わったせいで映らないテレビ、窓際部屋の隅にあるもんで時期も時期だし朝には冷たいストーブ、誰も信じてくれなかった夏の雪、耳にかけて満足していた無音のイヤホン。おかしいな本当の姿はそうじゃない。いや、でも待て、本当の姿なんて誰がきめたんだ。鳴らない電話こそ距離を思えたりするし、お腹が減らなければ少し節約になるし、流れないラジオにはそれなりの物語があるし、テレビは今はきっと安く手に入るし、冷たいストーブが頑張って部屋を暖めてくれるその姿は尊いし、夏の雪はきっと自分にしか見えない特別なもので、イヤホンして何も聴いていなくても不思議なもんで歩くスピードはそんな変わらない。本当の姿は、なにも、世間一般に見えてるものだけではないこともあるってことだ。結局自分でしかないし、自分で決めていいことだし、君が決めていいことだ。 例えば何かいきなり泣けてきちゃった帰り道に、まっすぐ帰れなくて帰りたくなくて寄り道したくて、でもそれは逃げ道だってどこかで気づいても、その時はちゃんと寄り道して帰るべきなのだ。だって、逃げることから逃げることを諦めたら、もういよいよ寄り道すら歩けなくなってしまうよ。頑張るのはきっとそこからで、無理をしてでも、さあ、今すぐ寄り道をするのだ。 本当の姿なんて、あいつらに見えてるものじゃなくて、自分には見えないけど自分しか知らないようなきっとそんな姿でいいのだ。 長蛇の手荷物検査の列に並んでる今この瞬間にも、きっとどこかの誰かさんは、はあ今日も仕事学校バイト家庭友情仲間恋愛SNSに嫌だなあと思っていて、きっとどこかの誰かさんは、ああ今日も仕事学校バイト家庭友情仲間恋愛SNSがあってよかったと思っている。これを読んでるあなたがそのどちらだとしても僕には全然関係ないことだけど、とりあえず今日は最強のライブしてくるから。

初めての日

りゅーがレミオロメンを歌って始まった2017年、その夜(さっき)、りゅーと二人で焼き肉に行ってきた。 最低の始まり方をしたけど、こんな最低な始まり方は初めてだから、きっと最高な一年にしようって僕らは言うしかなくて、いつものように握手で別れた。 そんなもんだ。僕らはいつだって中途半端だし、涙は隠すもんだ。