投稿

11月, 2020の投稿を表示しています

あの場所

最後にブログを書いてから2ヶ月が経ってた。8月から始まった配信ツアーは、残り1本になってた。毎日毎日テレビやネットで何百人ですって言われて、これは良くてこれはダメでって、これは正しくてこれは正しくなくてって、結局最後は自分で決めるしかなくて、この判断は、この天秤のかけ方は、って毎度自問自答の繰り返しで、決めたら決めたで風向きは良くなくて、逆に、埃ひとつも舞い上がることのないくらい無風の時もあって、否定も肯定もされず金と時間が流れていって、そこにあったはずの気持ちや希望までゆっくり消えていくのをただボーッと見送るしかなくて。 俺に何ができるだろうか。 この時代にこの時期に、広い世界の中にちっぽけに存在している俺が今やってることや決めたことが、誰かにとって闇や絶望になるのなら、それはどんなウィルスよりもウィルスだ。ワクチンの保管場所も知っている、すぐに打たないといけない。だけどどうすればいいんだ、打ち方がわからない。だから昨日は歩いた。寒空の下、同じ曲だけ聴き続けて歩いた。何十回。「誰かのことを歌えるように、俺自身のために歌う」ってことは、光と希望じゃないと意味がない。そんなことをずっと考えてる。あの人ならどんな言葉とメロディで歌うだろうか、いや待て、俺はあの人じゃない、自分で探せ。だけど会いたい人にはすぐ会えない。言葉が冬眠しそう。猫がニャーと鳴きながら俺の横で寝る。なるほど、トイレが小さいんだな、考えないとな。すくすくと育てよ、俺も頑張るよ。 全国配信ワンマンツアー「少年少女の灯火」は、12月19日にファイナルを迎える。実際に各地に行くことはできないと判断し、新たに考えて8月から決行してきたこのツアー。初日だった札幌Sound Lab mole編から数えて、12本、すべて札幌Sound Lab moleを使わせてもらってやってきた。「福岡ー!」「根室ー!」と、各公演ひとつの場所に思いを馳せやってきた。そこにお客さんは1人もいないが、画面の向こうには必ずいると信じてやってきた。1500円というチケット代、こんな時代のこのやり方で、今までみたいにその日だけの物語を見せたいと必死だった。絶望の中の光を、暗闇の中の光を、見てほしかったし感じてほしかった。それができる自信があった。成長していくみんなを、自慢したかった。そんな思いで、先日のセミファイナル仙台編まで駆けてきた。