投稿

2月, 2020の投稿を表示しています

どんな人にも言えること

16日に、専門学校ESPエンタテインメント大阪の卒業制作イベント「DIPLOMA CIRCUIT 2020」に出演した。このイベントは、様々な分野での音楽業界を目指す学生たちが二年間通った専門学校の卒業制作として行われているイベント。学校周辺のライブハウスを使い、様々なアーティストを呼び、全会場でライブが繰り広げられてるもの。 照明も音響も受付も制作も、すべて学生がやる。僕にとって、初年度開催の2013年からずっと大切なイベントだ。 当日、会場入りして11階の楽屋に案内され、エレベーターを出たところに二人の学生さんがいた。挨拶をしたところで、その一人の子が涙を流していたものだから、どうしたの?と聞くと、「目標にしていた動員数、1500人を越えたみたいです」と言った。すごいことだ。用意していた来場者用のリストバンドは、なくなったらしい。 ボイガルは、この二日間開催されたイベントの、最後の出番だった。 ステージに上がり、転換をしたとき、メインの音響をやってくれる男の子が僕のマイクのケーブルをきれいにしてくれた。「多分ぐちゃぐちゃになるから、なんとなくでいいですよ」というと、「いえ、やらせてください。気持ちよくライブしてもらいたいので」と、真っ直ぐな目で笑って僕に伝えてくれた。それだけで泣きそうになった。名前を聞くと、キタダですと教えてくれて。僕とキタダっちは、出会って30分で共にステージを創らなきゃならない。だけど、それだけでもう十分だったな。 僕に何ができたかなと、一週間以上経った今も、ふと考える。 状況は変わる。夢も、目指すところも、きっと変わる。 だけど僕らがいたあの二月の真ん中に、嘘なんてなかったってことだけは、どうか忘れないでいておくれ。 楽しみにしていたこと、 わくわくしていたこと、 不安だったこと、 癒えなかったこと、 言えなかったこと、 積もった雪のせいで冷たくて重くて取り出せなくなったなら春を待とう。 本当は今すぐがいいけど、そうもいかないことだってたくさんある。 目に見えない怪物が、目に見えないスピードで、僕らの標をへし折っていく。 あとほんの少し高くて、ほんの少しだけでも頑丈なものだとよかったけど、そこまでの知恵も力もなくって。今はこれが最大で、みんなには申し訳ないな。でも、例えこのまま平凡な

ガムテープ

4月29日に、THE BOYS&GIRLSは3枚目のアルバム「大切にしたいこと」を発売する。 たくさんの人の力を借りて、レコーディングも終了。名作。MVの撮影も終了。 先月募集していたみんなから届いた大切にしたいことの写真も、今、形にしてる最中。 発売したら、5/9に東京でノロシヲアゲロという自主イベントを開催する。リリースパーティーに近いかな、ツアーのキックオフイベント的なポジション。ボイガルを含む10組のバンドが、全国から集まってくれる。チケットもたくさんの応募があり、嬉しい限り。そりゃそうだ、素敵なラインナップなのだから。 5/16からは全国ワンマンツアーが始まる。全国と言っても、12都市13公演。ツアー名は「少年少女の星屑」。12都市中、8都市が初ワンマン。各会場への思いは前にブログを投稿した しかしながら、ノロシヲアゲロに対して、この星屑ツアーの先行応募はまったく伸びず。 1/12〜19までの8日間あったプレオーダー先行と、1/29〜2/9までの12日間であったノロシ出演者解禁のタイミングであった先行、この計20日間の先行期間中で応募数が10に満たなかった箇所は13箇所中12箇所。その内、5以下が8箇所。その内、4箇所が0だった。 20日間あった先行期間でこの数字は、わかりやすすぎるほどわかりやすい。 送られてきた数字に、ありがとうございます!という返信をしてる自分が今更になってアホらしい。 「来てください、よろしくお願いします」って言ってるだけじゃ何も変わらないこと、とっくの前からわかっている。だけど、せめてそれだけは言わないといけないというのもわかっている。知ってもらえないと、伝わらないと、何も変わらない。だけど、例えば帰り道にそれを共有するメンバーがこのバンドには自分以外にいないから、自分で自分のケツを叩き続けるしかない。 負け犬の遠吠えのように言いたくはない。 現時点でチケットを手にしてくれてる人に対して「あなたがいればいい」という気持ちがあること、これは本物。だけどそれじゃダメなんだってことを今は大事にしないと、このアルバムとこのツアーの存在がどんどんと薄まってしまう。そんな綺麗事で唾を吐くことは、まったくもって意味がない。 今日もきっと、あっという間に日が暮れる。