君は光の射す方へ

10/31

朝、キャリーバッグのチャックが端から端までぶっ壊れて1ミリも閉めれなくなってしまった。この青いキャリーバッグは、これがラストツアーになっちまったなあ。
そんなことを考えながら昼過ぎ、ガムテープでぐるぐる巻きにして羽田空港へ向かった。

座席は非常口座席の窓側、故に少し広かった。そして、普段移動の時はほとんど寝れないんだけれど、この時は飛行機の中で少し寝れた。身体が少し、疲れていたような、今思うとそんな気もする。

目が覚めると、あと25分くらいで着陸ってところまできてた。
数時間後俺は、札幌カウンターアクションのステージにいるんだなあなんて思いながら、窓の外の景色を見ていた。

空から光が射していた。
雲の隙間から、何本もの光が射していた。地上に向かって射していた。雲の上、光のスタート地点は見えなかったけど、ちょうど隠れたそのひとつの地点から何本もの光が射していた。
それはまるで、カウンターアクションのあの一直線の照明のようだった。

まるで誰かが空の上で、今日はカウンターでライブだーなんて言いながら、ドラムの練習でもしているかのようだったよ、ほんとに。俺はひとりで、その光景を見ながら、色んなことを思った。


曇った胸に炎を 君を射す光に


これは昨夜の、札幌のTHE WORLD PEACEとSNATCHの合同企画のタイトル。ほんとにそのタイトルの通りの、光だった。
空から放たれたひとつの光は、地上で生きている俺たちに差しこみ、俺たちを射す。

俺も、君を射す光になりたかった。昨夜ばかりは。
果たして、どこまで俺の光は伸びていたんだろうか。


目の前で聴いてくれる人に、心の底から感謝してる。昨日はそんな月並みなことを、強く思った。




どうもありがとう。

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