気持ちひとつ

18日九十九祭。
18日はもう一本、モーメントフェス。
19日やついフェス。
21日ガガガSP＆セッチューフリーツアーファイナル。
22日グッバイフジヤマ企画。

終わりました。

5日間の中でした5本のライブは、どれもギリギリで、どれも誇らしくて、どれも苦しくて、どれも嬉しくて、そんな感じだった。

九十九祭は、実行委員の方達が裏で必死に走り回っていた。逐一僕らのことを気にかけてくれて、逐一挨拶してくれて。雨予報だったけど、結局雨は止んでいた。「撮影禁止」という看板を爆音のスピーカーの前に立ち30分ずっと真剣に持っていてくれた実行委員の方達がいた。だから最後の最後に「みんな携帯出せ、写真撮ってくれ」って僕は叫んだ。そしたら看板持ってた子たち、「せっかくずっと持ってたのに！」と言わんばかりに看板下ろして、ようやく少しはにかんだのを見て、嬉しくなった。僕らの後にライブをしていた軽音部の方達がとっても上手でかっこよくて、対バンできて嬉しかった。ライブの後にストラックアウトをやりにグラウンドに行った。実行委員の方達が案内してくれて。僕は６枚しか抜けなくて、先にやっていた中学二年生の陸上部の子が７枚抜いてたらしく僕は負けて悔しかった。だから「お前来年も絶対来いよ、また勝負するぞ」と宣戦布告しといた。ていうか中学二年生で大学の学祭に来るってどんな度胸だよ。時間を作れず、10階に行けなかった。そういえば、出産予定日を過ぎた妊婦さんがライブ見に来てくれてて。来て良かったですと話してくれた。元気な赤ちゃん、産んでほしい。



モーメントフェスは、セルザラフブッチという札幌のバンドのイベント。これに関しては特に多くは語れず。ただただ、彼らの気持ちが勝った。僕に何ができるかな、僕はこの街に何が残せるかな、そんなことを考えた。東京に行ったさくがいた。札幌でさくを見たのは久しぶりだったもんで、僕は曲中にもかかわらずさくを前に呼んで「元気だったか？」と聞いた。そしたら、「元気！」とあいつは答えてくれた。この街は何にも変わっていない。ブッチがいる。感情は駆け回り、僕はなぜか涙が止まらなかった。



やついフェス。朝、札幌を出て東京へ。会場についてセットリスト決めて、ライブして。あんなにお客さん集まると思っていなくて嬉しかった。去年より会場が小さくなったのは悔しかったけど、でも、あのライブハウス僕らにぴったりだ。階段あるし。お客さんも見やすかった。この日のライブは、きっと、とっても最高だった。最初、全く声が出なかったけど、間違いなく最高のライブをした気がする。歌い終わってステージ袖に戻ると、撮影していたフウコの目が少し赤かった気がした。楽屋に戻って一息つくとフウコは気の抜けた声で「いや〜感動しましたよ〜。。。」と、パソコンの画面を見ながら言った。嬉しかった。集まってくれた人、本当にありがとう。 

ガガガSPとセッチューのツアーファイナル。一番にならないと意味がなかった。オープン前、ギャーギャーズのヒルタさんが「シンゴ、Tシャツ書かせて」といってきた。あの人、僕がライブごとに自分の思いで書いてるの知ってるくせにそういうこと言ってくる。ちなみに去年の5月に一緒だった時に初めて書かれた。この日は、「真剣に書く」といってきた。いや〜〜と僕は言いながら、とっても嬉しかった。僕は、ギャーギャーズが大嫌いだったから。そして、大好きになったから。僕は嬉しかった。そういえば僕らのリハが終わった後、トモフスキーのともさんが、僕らの歌を口笛で吹いてたのを僕は聞き逃さなかった。「少年が歌うメロディー」というボイガルを始める前に作った歌を、本当に久しぶりに四人で演奏した。

昨夜はグッバイフジヤマ企画。なかやまくんは、しきりに「いい日にしよう」と僕に言う。もちろんですと僕は言う。お客さんはパンパン。僕らのことを初めて見るだろう人がたくさん。楽しかった。あの空気は、グッバイだから創り出せる空気だったように思う。それに少し乗っかりながらも、僕らは僕らでやれた気がした。昨日は今までやったことない始め方をしたけど、すごくいい感じだった。あの階段にいた女の子、ありがとう。最後、グータッチできて良かった。いろんな人とグータッチした。すごい後ろの方からわざわざ前にきて拳を出してきたお姉ちゃんお兄ちゃん、ありがとう。僕らは、部屋を出なきゃいけない。どんなに苦しくても、いざという時は、自分の足で飛び出さなきゃいけない。なかやまくんが終演後に、楽屋でボソって言ってくれたことが、僕は嬉しかった。出会って何年経ったかな。対バンなんて数えるほどしかしてないけど、呼んでくれたのが心の底から嬉しかった。

それぞれの生活がある。誰にも分かり得ない自分だけのリズムがある。癖がある。習慣がある。我慢がある。喜びがある。苦しみも怒りもある。決して交わることなどないと思っても、ふとした時にびっくりするくらい繋がったり重なったり、まざり合ったりすることもある。




ずっと見ていられない。
だからこそ、僕は歌うこと諦めない。
同じことをひたすら、ただひたすら思いながら、そうやってまた、ただの一日は過ぎてゆく。
気持ちひとつで誰かのところまで、届け、光れ。

そして優しく響いておくれ。

※撮影ミナミフウコ