近くて遠い
1日、神戸VARIT.
神戸についてまっすぐバリットへ。初めての場所。なかなかいい感じのところだった。ついたらロック大臣ズがリハーサルをしてる。そのあと僕らがリハーサルをした。リハーサルが終わって新しいズボンを買いに行った。ライブハウスに戻り、トムボーイズのTシャツを買う。トムボーイズは面識はあったものの、ライブは見たことがなくて、今回こうして対バンの機会に巡り会えてよかった。楽屋で大臣ズのけんけんが、エレキギターで、小さな声で何かを口ずさんでいて、それがあまりにもいい歌だったもんで、「誰の歌?」と僕はきいた。けんけんは、「新曲なんだ」と答えた。新曲がいいバンドは、いい。ライブも最高だった。僕らも。そしてトムボーイズと。トムボーイズの「17歳のうたがあって、久しぶりにやります」といって始まったあの歌。めちゃめちゃかっこよくて感動して、彼女たちのことが羨ましくなった。トムボーイズのライブを、フロアからキラキラした目で眺めている女のコの姿が印象的だった。トムボーイズ札幌来てほしいな、札幌にはいない感じだし。ベースの子最高だった。
2日、人性補欠の桑さんと梅田で合流し、少しコーヒーを飲んでから、タワレコへベランパレードとAOIのインストアを見に行った。
そこで、一人の女の子が声をかけてくれて少し話をした。その子は、バンドをやっていて、でも思い通りにいかなくて、モヤモヤしているようだった。僕は特にこれといったことは言えなかったけど、闘ってるのはみんな同じである。みんなそれぞれで何かと闘っている。あの子が、どうか音楽を嫌いになりませんように。あの子のメンバーが音楽を嫌いになりませんように、そう願うばかりだった。
3日、OTODAMA'16。
朝早くに宿を出て、会場へ。着いたらキュウソのメンバーが裏で待機してて、少し挨拶をして。それからセッチューフリーテントへ。一番目のベランパレードが「今日は寝らずに頑張るつもり」と歌ってるとこだった。気づいた人がいたかどうかわからないけど、セッチューフリーテントのステージが今までより広くなっていた。照明が、今まで蛍光灯のみだったのに、2灯明かりが吊るされていた。音響設備が少しレベルアップしていた。確実に、主催の清水音泉に声が届いている証拠だと思った。僕らの声が、お客さんの声が。怒涛のライブが繰り広げられてゆく。後半にさしかかり、セックスマシーンのライブで見たことないくらいのお客さんがセッチューフリーテントに集まっていた。そのあと四星球、ガガガSPと続いて、僕ら。僕はガガガを見る余裕もなく、ただただ、不安と緊張と得体のしれない悔しさに襲われていた。ガガガ、すごいライブしてるなあってのは、当たり前のように感じていた。お客さんの声がすごかった。それまでの時間誰がライブしてても必ず誰かはいた楽屋に、ガガガの時は誰もいなかった。みんなガガガを見に行っていた。見るしかなかったんだと思う。僕だって、見たかったさ。でも見れなかった無理だった動けなかった。セクマシからの流れとか、考えちゃって、無理だった。ガガガの最後の歌は、僕が中学生の頃に何十回何百回聴いた歌だった。そこで僕はハッとして、深呼吸して、テントの外に出た。降り出していた雨は、結局止んでなくて、まだポツポツとしていた。僕は、止ませる気満々だった。きっとガガガが終わると、そこまで続いてキャパオーバーのセッチューフリーテントのお客さんは一気に減ると確信があった。知名度も何もかも、そこまでの3バンドには、無論、勝てないこともわかっていた。というかそもそも、その流れに勝とうとしていた自分がいたことに心から恥ずかしくなった。その流れと闘おうとしていた自分に心から情けなくなった。僕にできることは、ただひたすらに目の前を気にして、ヘッドライナーのレキシと丸かぶりの僕らを見たくてそこにいる人にぐちゃぐちゃのノンフィクションの物語を見せることだった。それに気づいたとき、セットリストがパッと決まって、同時にガガガのライブが終わった。お客さんがどんどん流れていく。出演バンド達が口々に「やばかった。泣いた。最高だ」などと言いながら楽屋に戻ってくる。僕はそれを全て聞き流し、ステージに向かった。音響をやってくれていた学生たちをステージに上げて、見に来てくれて100人ほどのお客さんに紹介した。彼らがいるから、今から僕は最強のライブができます、と。30分はあっという間に過ぎていった。「パレードは続く」をやる前、雨上がったかな?ときくと、後ろの方にいた人が「あがったー!」と頭の上でマルの合図をした。ほら、だから言ったじゃん。僕にできることは、それくらいだ。
本当は死ぬほど、全員ぶん殴りたいほど、悔しくて、羨ましかった。でも、それを越えれたのは、声をかけてくれた人たちの声だったり、学生たちの思いだったり、セッチュー千葉さんと清水音泉への信頼を裏切りたくないということだったりのおかげだ。もっと強くなりたい。いつもそう思うけど、昨日はいつにも増して思った。そして、一歩先に行きたい。
僕らのライブが終わったあと、花火が打ち上がった。たまたまフラカンの圭介さんと話しているときで、圭介さんと二人で並んで花火を見た。圭介さんは、「シンゴ、きれいだなあ。いいもんだなあ。」と言っていた。「そうですね。」と僕は返した。
オブラートに包んで、全部飲み込んだ。
ほんの少し甘酸っぱくて、近くて遠い、そんな数日間だった。
神戸についてまっすぐバリットへ。初めての場所。なかなかいい感じのところだった。ついたらロック大臣ズがリハーサルをしてる。そのあと僕らがリハーサルをした。リハーサルが終わって新しいズボンを買いに行った。ライブハウスに戻り、トムボーイズのTシャツを買う。トムボーイズは面識はあったものの、ライブは見たことがなくて、今回こうして対バンの機会に巡り会えてよかった。楽屋で大臣ズのけんけんが、エレキギターで、小さな声で何かを口ずさんでいて、それがあまりにもいい歌だったもんで、「誰の歌?」と僕はきいた。けんけんは、「新曲なんだ」と答えた。新曲がいいバンドは、いい。ライブも最高だった。僕らも。そしてトムボーイズと。トムボーイズの「17歳のうたがあって、久しぶりにやります」といって始まったあの歌。めちゃめちゃかっこよくて感動して、彼女たちのことが羨ましくなった。トムボーイズのライブを、フロアからキラキラした目で眺めている女のコの姿が印象的だった。トムボーイズ札幌来てほしいな、札幌にはいない感じだし。ベースの子最高だった。
2日、人性補欠の桑さんと梅田で合流し、少しコーヒーを飲んでから、タワレコへベランパレードとAOIのインストアを見に行った。
そこで、一人の女の子が声をかけてくれて少し話をした。その子は、バンドをやっていて、でも思い通りにいかなくて、モヤモヤしているようだった。僕は特にこれといったことは言えなかったけど、闘ってるのはみんな同じである。みんなそれぞれで何かと闘っている。あの子が、どうか音楽を嫌いになりませんように。あの子のメンバーが音楽を嫌いになりませんように、そう願うばかりだった。
3日、OTODAMA'16。
朝早くに宿を出て、会場へ。着いたらキュウソのメンバーが裏で待機してて、少し挨拶をして。それからセッチューフリーテントへ。一番目のベランパレードが「今日は寝らずに頑張るつもり」と歌ってるとこだった。気づいた人がいたかどうかわからないけど、セッチューフリーテントのステージが今までより広くなっていた。照明が、今まで蛍光灯のみだったのに、2灯明かりが吊るされていた。音響設備が少しレベルアップしていた。確実に、主催の清水音泉に声が届いている証拠だと思った。僕らの声が、お客さんの声が。怒涛のライブが繰り広げられてゆく。後半にさしかかり、セックスマシーンのライブで見たことないくらいのお客さんがセッチューフリーテントに集まっていた。そのあと四星球、ガガガSPと続いて、僕ら。僕はガガガを見る余裕もなく、ただただ、不安と緊張と得体のしれない悔しさに襲われていた。ガガガ、すごいライブしてるなあってのは、当たり前のように感じていた。お客さんの声がすごかった。それまでの時間誰がライブしてても必ず誰かはいた楽屋に、ガガガの時は誰もいなかった。みんなガガガを見に行っていた。見るしかなかったんだと思う。僕だって、見たかったさ。でも見れなかった無理だった動けなかった。セクマシからの流れとか、考えちゃって、無理だった。ガガガの最後の歌は、僕が中学生の頃に何十回何百回聴いた歌だった。そこで僕はハッとして、深呼吸して、テントの外に出た。降り出していた雨は、結局止んでなくて、まだポツポツとしていた。僕は、止ませる気満々だった。きっとガガガが終わると、そこまで続いてキャパオーバーのセッチューフリーテントのお客さんは一気に減ると確信があった。知名度も何もかも、そこまでの3バンドには、無論、勝てないこともわかっていた。というかそもそも、その流れに勝とうとしていた自分がいたことに心から恥ずかしくなった。その流れと闘おうとしていた自分に心から情けなくなった。僕にできることは、ただひたすらに目の前を気にして、ヘッドライナーのレキシと丸かぶりの僕らを見たくてそこにいる人にぐちゃぐちゃのノンフィクションの物語を見せることだった。それに気づいたとき、セットリストがパッと決まって、同時にガガガのライブが終わった。お客さんがどんどん流れていく。出演バンド達が口々に「やばかった。泣いた。最高だ」などと言いながら楽屋に戻ってくる。僕はそれを全て聞き流し、ステージに向かった。音響をやってくれていた学生たちをステージに上げて、見に来てくれて100人ほどのお客さんに紹介した。彼らがいるから、今から僕は最強のライブができます、と。30分はあっという間に過ぎていった。「パレードは続く」をやる前、雨上がったかな?ときくと、後ろの方にいた人が「あがったー!」と頭の上でマルの合図をした。ほら、だから言ったじゃん。僕にできることは、それくらいだ。
本当は死ぬほど、全員ぶん殴りたいほど、悔しくて、羨ましかった。でも、それを越えれたのは、声をかけてくれた人たちの声だったり、学生たちの思いだったり、セッチュー千葉さんと清水音泉への信頼を裏切りたくないということだったりのおかげだ。もっと強くなりたい。いつもそう思うけど、昨日はいつにも増して思った。そして、一歩先に行きたい。
僕らのライブが終わったあと、花火が打ち上がった。たまたまフラカンの圭介さんと話しているときで、圭介さんと二人で並んで花火を見た。圭介さんは、「シンゴ、きれいだなあ。いいもんだなあ。」と言っていた。「そうですね。」と僕は返した。
オブラートに包んで、全部飲み込んだ。
ほんの少し甘酸っぱくて、近くて遠い、そんな数日間だった。
神戸VARIT.初めて行ったのですが、とっても好きなライブハウスになりました。来てよかったって心から思いました。初めてみた私がいうのも恐れ多いですが、ロック大臣ズの新曲、すごく良かった。
返信削除ボイガルのライブをみて、私も負けてられないなー!頑張らなきゃー!って思いました!もっともっと頑張ります!本気です!最高のライブ、ありがとうございました!
いろはすさん→
削除大臣ズの新曲すごいよかったですよね、新曲がいいバンドはかっこいい。がんばろ
オトダマとっても最高でした(´∇`)
返信削除大阪に遠征するの初めてでとっても不安でとっても緊張しましたが行ってよかったです(*^^*)
去年から見たかったセッチューテントも見れてとても嬉しかったです!
しんごさんが雨やんだ!俺らの勝ち!って言った時、びっくりするぐらいかっこよかったです。ありがとうございました。
みーさん→
削除もっともっと、僕らもパンパンにしてみせる。負けたくないのだ