りんごのほっぺ

「歌が歌いたい」とか、「何かを伝えたい」とか、「言葉にしたい」とか、「何かを分かってほしい」とか、「向き合っていたい」とか、「強くなりたい」とか、「男らしくいたい」とか、「やさしくなりたい」とか、「前を向いていたいとか」、「もっと知ってほしい」とか、「歌にしたい」とか、「カッコよくなりたい」とか、あとは何だろう、とにかくたくさん。僕は、まだまだやっていることも言っていることも思いも行動も足りないんだと痛感している。痛感というか、実感というか。身に沁みているというか。

今月に入ってから、明らかに今まで思っていなかったことを思っているし、話せなかったことを話せるようになってきたし、いろんな機会が目の前に現れてくるし、したいことやりたいことも分単位ででてくるし、その反面で無力さに打ちのめされることも増えてきた。

1日にBiSHと対バンして思ったことは自分にとってかなり大切なことだし、3日の月曜日から毎週月火で一人で始まったレギュラーのラジオ「RADIO GROOVE」はこれまでの自分とこれからの自分に大きな影響をすでに与え始めている。水曜はメンバ−４人でやっている「ボロドンバーン」があって、週に一度のメンバーが楽器を持たずに顔を合わせれる時間で尊い。

6日神戸太陽と虎でのライブも鮮明に覚えている。ケントが転んでテンパったのとかめちゃめちゃ笑ったなあ、マイクスタンド曲げちゃってたのは笑えてなかったけど。新曲の「札幌」をはじめて札幌じゃない街で歌えたのも良かった。河内REDSのギターのマサチカが、「シンゴさん、貨物列車見たことある？ここね、通るんですよ。そろそろ西日も差し込んでくる、すげーいいですよ」と教えてくれた。会場の太陽と虎は、高架下にあるライブハウスで、電車の音がガタンゴトン聞こえる。優しく、強く、心臓はドクンドクン動いていた。

7日岡山ママツーでのライブ、あの日もいい日だった。前に来た時はラブ人間とひゅーいさんのツアーに混ぜてもらったけど、今回はこちらから組んでもらって。お客さんはトータルで30人くらいだったかな、少しずつ重ねていくんだ僕らは（翌日にあったSUPER BEAVERのママツーでのワンマンの写真見て、ソールドしたらこんな感じなんだと目標ができた）。改めて岡山という街でスタートラインからスタートできた気がしてとても意味のある一日だった。その日共演した古墳シスターズというバンドの最後の2曲に心を奪われた。古墳シスターズの時、ギターの方がフロアに降りて弾いていて、その時ボーカルの方が「こいつはまだ21なんだ！これからなんだ、こいつはこれからなんだ！」と叫んでいて、打ち上げの時に「あれめちゃめちゃ感動しました」と伝えたら、「でも本当そうなんです、こいつはこれからなんです。」と言っていて、また感動した。するとそのギターの方が「俺21じゃなくて22ですけど、、、」ってボーカルの方に言っていて爆笑した。打ち上げ僕は早々に切り上げて宿近くにあったカラオケボックスへ入った。電車の中でノートに書き殴ってライブハウスの楽屋でずっと頭にあったものを、一人エレキギターをつなげてノート開いて一人で歌って一人で泣いた、やはり、いい歌は嬉しい。宿の近くに猫がいた。

8日は大阪でミナミホイール。同じ北海道のNOT WONKが飛行機トラブルで大阪に出演時間に間に合いそうになくキャンセルになったってのを見た。僕がそれを見た１分後くらいに、ボーカルのかっとからメールが来た。そのメールの1通目にいきなり「シンゴさん、僕らミナホ間に合わなくなって。でもどうなるかわからないけど、大阪には絶対行きます。多分23時とかには到着できそうで、どっかのスタジオでライブしようと思っていて。で、ボイガル大阪いますか？出てください」とオファーが来た。「もちろんオッケーだ」と言いたいところだったが、僕らは19時の飛行機で北海道に戻らないとダメだったから泣く泣くお断り。「先に心斎橋、荒しとくよ」と返して、僕らは心斎橋パンゲアで15時からライブをした。とにかく僕のやれるやり方で、誰に合わせることなく時間に乗って。終わって17時頃だったかな、「僕らもパンゲアでやれることになった」と、かっとからきた。物語は続くなあ。過去のいろんなことを思い出したが、割愛。ビール飲みながら、北海道に帰った。

週が明けて、10日月曜はラジグル。どんどん可能性が広がっていくのがわかるし、ボロドンとは違う進み方が見えてきてワクワクしてくる。夜は北海道に乗り込んできたマイヘアのともと飲みに行った。

11日火曜は、ラジグルにともがゲストで来てくれた。前夜のサシ飲みとは全く別ベクトルで、楽しくやれた。

そして昨日はマイヘア企画で札幌DUCEでライブだった。言いたいことはステージで言ったし、歌いたい歌も歌えたし、思いたいことも思えた。打ち上げに出て、僕は誰よりも先に店を出た。お酒は一滴も飲まなかった。この三日間ずっとともといたけど、最後の別れは、あっさりと。「先に出るわ」と言うと、「うん」と彼は言って、靴を履く僕の横で、僕のギターを支えていた。中からは、やまじゅんやトモヤさんの笑い声が聞こえてくる。「それじゃあ、またどこかで」というと、「うん、またねシンゴさん」と彼は言って、僕らはあっさり別れた。しばらく会えなくなるね、4月に札幌ワンマンあるって言ってたし、次会えるのはそこかな。元気でやれよ。僕も頑張ろうと思った。

この数日間で、また新しく僕らを知ってくれた人がいるのを実感している。決して多くはないと思うけど、必ずいる。少しずつ、少しずつだ。札幌にTHE BOYS&GIRLSという札幌のバンドがいるってこと、少しずつ。この先は僕らの力で、ライブハウスにみんなを呼びたい。

ライブは色々あるけれど、12月25日、札幌COLONYで「寂寞の果て #6」というイベントをやります。出演者は僕らだけ。でも、ワンマンとは言ってなくて。1時間ライブします。当日限定のTシャツを販売します。お客さんにTシャツとかパーカーとかトートとかそれぞれ持ち込んでもらって、それにメンバーが直接手刷りプリントをして世界にひとつのあなただけのボイガルの物販にしたりします。その間、僕はずーっとステージでDJやって暴れてます。ワンマンじゃできないこと、なおかつ、僕らだからこそできること、札幌にいるからこんなことをやってみようって思ったことを、やります。セキバクノハテと読みます。

チケットは即日完売、なんて程遠いけど、半分以上は出てるかな。ちなみに前回よりも枚数は出しています。前から知ってる人にも、最近知ってくれた人にも、真っ正面から向き合って、最高の夜にしたいと思ってます。チケットはローソンにて。クリスマスだし、他にも色々考えて詰め込みたいと思ってます。

今日も朝からラジグルのインタビューがあって、とあるバンドにインタビューしてきた。それからスタジオに入り、メンバーと明日から続く3本のライブについて爆音でやってきた。

言葉には思いを、思いには言葉を。

早く、ライブしたい。