夜は白く、朝は青白く

昨日のことを書きます。


10月31日
夕方にノースウェーブへ入り打ち合わせなどをして、19時からラジグル生放送。ハロウィンということもありそんな話題も出したりしながら。僕は別にハロウィンを楽しんでる人たちに何もされていないし別にアンチでもないので、いいなあとも邪魔だなとも思わないタイプなんだけど、渋谷とかのゴミの写真とかを見ると単純に「何のゴミだ?」という疑問は抱いてた。例えば野外フェスとかで飲み物のゴミが落ちてるとか、お花見シーズンにお酒の缶とか焼肉のやつとか、夏休みには花火のゴミが落ちてるとか、そういうのはピンと来るじゃないですか。でも、ハロウィンって「仮装して街を練り歩く」じゃないですか。いや、きっと、他の楽しみ方もあると思うんだけど大まかに言うとそんな感じだと思うんです。メインはきっと仮装。だからせめて、仮装のゴミが出てほしいんです僕は。実際に少しは出てると思うしそもそも「ゴミが出てほしい」って意味不明だけど。出てほしくないけど。きっとほとんどは、結局お酒とかそういうゴミだと思うの。まあいいやそれは。僕は来年こそ、おいなりさんの仮装をしたい。そんなことをラジグルの時にほんの少し話したりして。そして番組後半で、モノブライトの桃野さんが急遽スタジオに来てくれて5分くらい話して。桃野さんは別海町出身で、僕は中標津町出身で、地元が隣町で。その話でひとしきり盛り上がって桃野さんはすぐいなくなった笑
放送が終わってチームラジグルでこれからの話だったりをして、気付いたら一時間半くらい経ってて、22時半頃ノースウェーブを出た。マイアコギ・木暮を持ってきていたので急遽路上をやることにした。

23時前に狸小路につくと、3丁目はハロウィン一色になっていて通り抜けるのが大変だった。渋谷とかはこれの何倍もいるんだろうなと思うと、札幌は平和だなと思った。3丁目を抜けて2丁目に入ると、こんなにもか!ってくらいハロウィン感がなかった。札幌は平和だなと思った。30分くらいでやめようと思っていたけど、結局二時間半くらいやっていた。ここ最近の路上の中では一番寒かったかな。聴きに来てくれた人の中に、別海だったり中標津の人がいたりで、数時間前に桃野さんとそういう話をしたばっかだったから何だか嬉しくなった。途中で、若い女の子二人が、火挟とゴミ袋を持って狸小路内のゴミ拾いをしていた。僕はそれを見て、8年くらい前に小学生の男の子と交わした約束を思い出した。

その約束は、「ポイ捨てをしない」という約束。
8年前、大通公園でみんながしてる鬼ごっこに参加しないで一人でゴミ拾ってる男の子がいて、僕はその子に「みんなと遊ばないの?」と聞いてみたのだ。するとその子は「うん、だって今日なんかゴミが多いんだもん。ここはぼくたちいつも来る場所だから、汚かったら遊べないから」と言った。そして、「だからお兄ちゃんもポイ捨てしたらダメだよ、約束だよ」と続けて僕に言ってきた。僕は「わかった、約束だ」と言った。そんなことを思い出した。で、思い出したから、この話を路上聞いてくれてる人たちにした。
狸小路のゴミ拾いしていた子達は気付いたらいなくて、僕はそれから散々歌って散々喋って、2時前とかに確か路上を終えた。帰り道、狸小路3丁目は23時台の影はほとんどなく、仮装してる人なんてほぼゼロだった。札幌は平和だなと思った。すると、若い女の子二人が、火挟とゴミ袋を持ってゴミ拾いをしていた。え、まだしてたのかと思い、「まだしてたの?ていうかなんでゴミ拾いしてるの?いつまでしてるの?」と聞いてみた。ハロウィンだし絶対街中汚いしゴミ拾いしていいことしてます私たちみたいな感じなのかなって、一瞬思って。

すると彼女たちは、僕にこう言う。

「私たち、よく狸小路くるんですけど今日もいつものように狸小路行こうか〜ゲームセンターでも行こうか〜ってなって、いざ来たら、あれ、なんか今日ゴミ多くない?ってなって。よく考えたら、もしかしてハロウィンだからか⁉︎って気付いて。私たち普段からここに来るし、ここで遊ぶし、ゴミ拾うか〜ってなってさっきドンキでこれとゴミ袋買ってきて始めました〜あはは」

同じだった。8年前の、あいつと同じだった。
ゴミを捨てた人のことをどうこういうんじゃなくて、「自分にとって大切な場所」という、それだけだった。こんな子たちの話、もっと聞きたくなるに決まってるじゃないですか。僕が最初に思っていたそれとは全然違ったんです。彼女たちは、日々それぞれでどこか悶々とした生活をきっと送っていて(勝手にそんな気がした)、だからこそいつもの友達との時間やいつもの場所が大切で、昨日もそうで、いつもの友達といつもの場所に来てただけで。そしたらいつもより少し散らかってたから、これからもきっと来るし片付けちゃうかって。彼女たちは僕より年下だった。何歳かは書かないけど。彼女たち片手にゴミ袋2つもって、もう片方の手に火挟を持っていた。1丁目から来て、6丁目までやるという。やけに二人が楽しそうなので僕も混ぜてもらった。

ゴミを拾いながら二人の話を聞いた。どんな友達なのか、どんな生活をしてるのか、どんなことがきっかけで出会ったのか。出会いは、音楽だったらしい。好きな音楽が共通してあって、それで知り合って、そしたら家が近所で、それで仲良くなったと。僕も自分のバンドの話をすると、「調べて見に行きます!」と言ってくれた。
途中で76歳の元気なおじさん「きむさん」という人に出会った。きむちゃんって呼んでたけど、50歳上だから、今からちゃんじゃなくてさんにしよ…。きむさんは、タバコ吸いすぎだけど、数年前に亡くなった奥さんのことや、きむさんが僕らくらい若かった頃の話や、色んな話を面白おかしくしてくれた。僕はその都度突っ込みまくっていた。

きむさんは別れ際に、
「年寄りはみんな、最近の若い人は〜って言うだろ?でもな、俺はそうは思わないぞ。お姉ちゃん達みたいな子達がちゃんといる。結局、いつの時代も変わらないし、いつの時代も今しかないんだよ。あ〜タバコ吸いたい」
と、そんなようなことを言って、自転車で帰って行った。きむさんを見送って、僕も二人とすぐそこの信号で別れた。

そういえばきむさんは、やたらと僕に「この自転車あげるか?いらない?」と勧めてきた。いらないって断りまくったのに、最後まで僕に自転車をプレゼントしようとしてきてた。あれは、なんだったんだろう…。


そんな、くだらない10月の終わりと11月の始まり。
ただの一日に吐く息は白く、僕の季節がきました。








さて、本日もラジグル、19時から2時間一人で生放送。FM NORTH WAVEという北海道のラジオ局です、radikoというアプリで是非聞いてくださいな。番組が始まって一ヶ月、今日はみんなのラジグルネームを僕がつけまくる日。ラジグルネームってのは、所謂ラジオネームで、でもラジグルではラジグルネームって言っていて。名前とか住んでる街とか好きなものとか特徴とかを書いて、番組宛に送ってください。ラジグルネームつけてほしい人は、LINEで「ラジグル」と検索して、そこから送ってね。で、ツイッターも是非ね。ツイッターもラジグルと検索すると出てくるので。

生きてよ。



コメント

  1. シンゴくんこんばんは。
    ラジオからの路上ライブお疲れ様です。

    好きな街を綺麗にしたいって気持ちを行動に出来る女の子達はすごいなぁと思います

    自分なら気持ちはあっても見てみぬふりしそう。

    シンゴくん自転車勧められ率高くないですか?
    なんでなんだろう。
    自転車乗せたい!って思わせる何かをもっているのかもですね!

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    1. ひろみさん→
      本当に彼女たちから短い時間でいろんなことを教わりました、素晴らしい

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  2. 女の子2人の行動に感動しました。
    そしてきむさんの言葉にも感動しました。

    シンゴさんの歌を聴けたのもそうですが、昨日行けて本当に良かったです(^_^)
    シンゴさんのおかげで、寒さに少しだけ強くなった気がします。笑

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    1. しおり▷さん→
      僕もです、自分の知らない世界や人の話を聞くのはとても楽しい。寒さも楽しめればいいなと思います。

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  3. この間、対向車にすれ違い際急にタバコを投げられました。投げられたタバコはボンネットに入り込み車内中がタバコ臭くなりました。
    ポイ捨てする人の家にポイ捨てしてやりたい…

    けど、シンゴさんの出会った女の子たちの話を読んで、自分の大人気なさにʕ⁎̯͡⁎ʔ༄

    来年シンゴさんのお稲荷さん楽しみにしてます‼︎

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    1. やるなさん→
      すごく危ないですね。やられたらやり返すの精神はとても大切だけど、どっちがかっこいいかで決めましょう。お稲荷さん絶対やる

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  4. ただの一日でも特別な一日ですね。

    会社に持ってくお弁当は母が毎日
    作ってくれるのですが、ふりかけの裏に
    (なぜかメッセージが書けるやつ)
    「今年もあと少しです。やり残したことは
    ありませんか?」って書いてありました。
    やり残したことなんだろうなあ?

    ただの一日を積み重ねるしかないですね。
    シンゴさんも風邪など引かぬよう!

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    1. なちやんさん→
      素敵なお母さん。感謝を伝えましょうね。

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