君と出逢えて本当に良かった

2日の夜、路上をやった。すごく寒かった。修学旅行から帰ってきた足で来てくれた高校生は制服のままだった。近くにいた人が、マフラーかなんかを貸してあげていて、なぜか僕が嬉しくなる光景だった。寒い空に響け僕の声(歌はカバーだけど)と、声高らかに歌った。終わって、僕は気分が良くて、一人でお寿司を食べに行った。食べてる時に歌いたくなってきて、もう一度路上を始めた。日付はとっくに変わっていたけど、なぜか結構聴きに来てくれた人がいて、ハテナとハッピーが同居しまくっていた。バンドマンみたいな3人組がこちらを見ていることにきづいたけど、誰かわからなかった。しばらくして、その3人組の一人がビールを持ってきた、その人は「国吉亜耶子」だった。東京のAndareという二人組のボーカル。国吉亜耶子and西川真吾Duoという名前から最近改名したの、Andareに。僕の大好きな大好きなバンド。何度も路上で歌ってきてるバンド。その国吉さんだった。もちろん西川さんもいる。そっか、明日札幌ライブだもんなって思って嬉しくて嬉しくて、Andareの歌をうたった。真正面で聴いてくれた。何だか涙が出てきた。サポートギターとして来ていた、僕とモンスターの星くんもいた。星くんじゃないですかー!!って騒いだ。僕とモンスターも、大好きな大好きなバンド。3人は手を振って狸小路からいなくなった。たくさん歌って笑って喋って、寒さすらも愛しいそんな日だった。

3日、Andareのライブを見に行った。多くは語らず。来てよかったの一言。

4日、午前中にケントボーイズがインフルエンザで東京いけないことが発覚。ライブを3人でやることになって、夜東京について僕はとりあえず一人でスタジオに入った。

5日、サンライズジャーニー。大学の学祭の中で学校の地下の隅っこで行われた、ロックイベント。思いは色々あったけど、楽屋のホワイトボードや、随所随所に、呼んでくれた子の思いは被さっていた。いい日になると、そんな気がしていた。チケット代は、来たお客さんが決めるという投げ銭制。なかなかハードルが高いが、グッと近寄ることができただろうか。誰もわかってくれなかった夜に、日の光を差すことができただろうか。まちぶせでダイブした。気持ちが高ぶってしまった、それだけさ。50分、あっという間だった。
イベントが終わり、ベランのコータ以外の3人と、呼んでくれた帆南ちゃんと帆南ちゃんの後輩ちゃんと、6人で小さな打ち上げをした。いや、大きな打ち上げだったな。ずっと笑っていた。ほんの少し、学園祭みたいな気持ちになって、嬉しかったな僕は。電車に乗って帰るとき、ベランと別れるときすごい淋しくてでも男は去り際が肝心だから、背中向けたまま手を振るみたいな気持ちで別れた。僕らは次の明日へ、次の街へ、次の場所へ。 



撮影:ミナミフウコ




6日、男達の約束。ザ・ラヂオカセッツとの2マン。この日が来るまで長かった。盟友だし、たくさんの人に見てもらえて嬉しかった。ラヂカセとは付き合いが長い。リンダリンダラバーソールと、スリークエスチョンズと、カメラマンのおはぎちゃんが、僕らとラヂカセを繋げてくれた。もう4年くらい前かな。初めての対バンの日、気持ちが繋がったのは一瞬だったのを覚えてる。打ち上げは僕のワンルーム、13人が部屋に集まり僕は洗濯機の上。それが嬉しかった。あとからスリークエスチョンズのしげさんと三好リョウさんがきて、夜中2時に部屋でライブ始まって大合唱したり、外にでて雪合戦したり、ラヂカセのペン君とリョウさんが酔っ払ってスーパーのカゴ運ぶガラガラに乗っかってそのガラガラがペシャンって崩れたり、なんかもう凄かったなあの日。そんなこともありながら、確かに僕らは音楽を常に鳴らしていた。繋ぎとめるように、どこにも行かないでって少し祈るように、また会おうね絶対だよって少し悲しげに、僕らは音楽を常に鳴らしていた。
昨日、ラヂカセのライブを、リンダリンダラバーソールの泰雅くんの隣で見た。彼は、数年前に東京の人になった。相変わらずの険しい顔で、時にリズムをとりながら、泰雅くんはラヂカセを見てた。MC中、笑いながら、「俺全然覚えてねえや、そんなことあったっけ?」と言ってきて、「あったあった、そういえばありましたよ」と僕も笑って返した。僕はその瞬間が、とても尊く感じた。あなたが教えてくれた新宿JAMで、あなたが教えてくれたバンドのライブを、あなたの横で笑って見ているというその瞬間が。泰雅くんは、気づいたらいなかった。あの人はいつもそうだ。
ラヂカセのアンコール、最後の最後で、大好きな曲をやった。僕らとラヂカセが繋がった歌。リンダリンダラバーソールが教えてくれたラヂカセの歌。ラヂカセのひでさんが僕を指差して、来いよっていうからステージあがって、ギターを弾いた。まるであの日と同じように、でも確かにあの日とは違うその景色の中で、僕らは音楽を鳴らした。1時間、あっという間だった。 

数年前、「JAMとスリークエスチョンズとアサトアキラとラヂカセ」を教えてくれた泰雅くんが昨日そこにいて、僕らは昨日ラヂカセと2マンで、スリークエスチョンズのしげさんは昨日札幌で飛行機飛ばなくて、リンラバとスリクエとラヂカセとずっと近くにいたアサトアキラは昨日大阪でしげさんとの2マンだったけどしげさん札幌だからベランパレードのあびと2マンしてて。そしたらイベント終了後におはぎちゃんが「しんごくん、久しぶり〜」ってひょっこり楽屋に現れて。フウコを改めて紹介して二人は何やらしゃべっていて。

僕らの物語は、今、第何話なんだろうと、そんなことを思った。


撮影:ミナミフウコ






すべてが終わり、色々を思いながら噛み締めながら、ホテルのまわりを夜中ひとり散歩した。風が少し冷たかった。自販機であったかいミルクティーを買って飲んだ。追い越していった電車は最終だろうか。気づいたら時間はあっという間に2時になっていて、空は曇っていて、何度も立ち止まった。振り返っても誰もいなくて何も鳴っていなくて、よくわからない女の人によくわからない言語で話しかけられたくらいで、それが何か現実味があって何か良かった。明かりのついてるラーメン屋さんに入って、ラーメンとビールを頼んで、ホテルに戻った。客は僕だけだった。よし、明日札幌に帰ろって気持ちになった。






今朝起きて、バタバタしながら空港へ。飛行機の中で聴いていた音楽に心がぎゅっとなって、飛行機の中で聴くとぎゅっとなる音楽をやりたいと思った。
たった今札幌に到着。いざノースウェーブへ。月火は、ラジオの中の音楽の部活「RADIO GROOVE」だ。みんな色んなお話しておくれよ、こんなことがあったんだとか。こんな悩みがあるんだとか。今日はシンゴの贈りバントってコーナーもあるから。このコーナーは、送ってくれた悩みに対して、僕が一曲選んで、あなたを次の塁に進めるように前に進めるように曲を贈るってやつ。ラジグルまでメッセージを。

部長の声ガラガラだけど、そこはまあ、堪忍な。

コメント

  1. シンゴくんこんばんは。
    月曜ラジグルお疲れ様でございます。

    充実したライブが伝わってきました。
    Twitterに上がっていたシンゴくんのダイブの映像にぎゅーんとなりました。

    クリスマス、ボイガルに会いに行く事にしました。
    明日のラジグルも楽しみにしてます。

    忙しいとは思いますが、シンゴくんからのメルマガ楽しみにしてます。
    そろそろ欲しい頃です。

    それではまた。

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    1. ひろみさん→
      メルマガ全然送れていなくて申し訳ないです、近いうちに必ず!

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  2. ラヂカセとの2マンの日、札幌からきたのですが、
    飛行機が3時間遅れで焦りました!
    3人編成でしたが、本当に楽しかったです(*^^*)
    ラヂカセのライブも良くて、久しぶりに
    ワクワクしました(*^^*)
    そんな時間を作ってくれてありがと!
    3人でもライブをやるって決めてくれてありがと♪

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    1. あずささん→
      遠くからありがとうございます。止まるわけにはいかないのです。

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  3. ラヂカセとのツーマン行きました!
    ボイガルのライブ久々だったんですが、
    やっぱり最高でしたとにかく最高でした。
    それ以外の言葉が出てこない事をお許しください(笑)
    最高な時間をありがとうございました。


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    1. まなさん→
      許しましょう。見てくれてありがとうございます、またいつの日か。

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