追いつけ感情

海で遊んだことが数えるくらいしかない僕でも夏は海ってイメージが強いんだから、海は広いな大きいな。すんごいな。ゴミだらけの街を見たら「ゴミみたいな街だな」って思ってしまうから、僕は狭いな小さいな。すんごいや。どこにいても、暑すぎず寒すぎず、なんだか気持ちのいい気温が続いているように思う。体調はどう?



7月5日、 京都SOLE CAFE、夢の中泳げば巡り会う。
暗転ツアーの初日でした。ずっとワクワクしていたのでこの日を無事に迎えることができてホッとしたという気持ちがどっぷり。朝イチの飛行機に乗って関西空港着陸。「はるか」という特急に乗って京都へ。幼馴染のはるかは、5月6日生まれだ。京都駅に着いて、突き刺す京都タワーはやけに穏やかで、ホッとした僕はこの街が好きだと確信した。住みたい街の一つなんだよなあ。そこから、会場入りまで時間があったのでネットカフェに入った。ほんの2時間弱ほど小さなフラット席で横になって、店内の換気扇の音をぼーっと聞き流していた。もともとネットカフェは得意ではないし、尚且つ久しぶりのネットカフェだったので、何をするでもなくただただ横になっていた。そこでぼんやりと「暗転ツアー」のことを改めて考えてみたりもした。というか、暗転という言葉の意味などを。ワクワクした。
ネットカフェを出て、北大路へ向かい地上に上がると京都っぽい風が吹いていた(適当に言ってる)。会場入りの前に1時間半ほどいた喫茶店も、そのあとに寄った銭湯も、何もかもがちょうどよく最高だった。そしてそこまでの序章は完璧なまでに会場SOLE CAFEに続いた。お店の村田さんご夫妻とたくさんお話ししながらリハーサルを終え、あっという間に開演。京都での弾き語りは初めて、初めてにしてワンマン、普段はあまり気にしないけど平日。今回の暗転、関西圏は大阪もあるし、なんて野暮な考えも浮かぶ。はあ、情けない、何を考えてるのだあたいってば。目の前にいる人がすべて、ありがたすぎる空間でした。僕も何かを渡すことができているといいな。
弾き語りの新しいCD「愛葉集」もたくさん聞いてほしい。歌詞カードもジャケットも、いろんな気持ちを込めて全部自分でやりました。一つだけ絵を入れているのは、森野日にちさんが描いてくれた絵です。隅々までよろしく。Tシャツも歌に沿ったものにしました、寝巻きにでもしてほしい。ああ、いい日だった京都。暗転、次は来月広島。



7月6日、見放題大阪。
この日はマイアミパーティのユウくんとセルジオくん、そして時速36kmの開がサポートメンバー。この4人でやるのは初めてだった。マイアミも時速もライブなどそれぞれの活動がせわしなく動いていて、何より僕は札幌に住んでいるため、うまいこと隙間をぬって練習に入っていた。当日、マイアミは名古屋から大阪に入り、時速は夜走りして朝方大阪に入っていた。本番前、心斎橋の練習スタジオに入る。いろんなバンドが出ているイベントだし、友達も出ている。だが、正直余裕はない。このバンドのことで精一杯である。たくさんのバンドが出るため、リハーサルは無し。転換して、少しの音出しを経て、いざ本番。たくさんの方が見に来てくれた。嬉しかったです、本当に。
前半、「階段に座って」という曲の時、前の方にぎゅーっとお客さんが詰め寄る。男の人が3人くらい、テンション上がってモッシュみたいになって、で、多分わかんないけどなんか嫌な感じのぶつかり方でもしたのかな。いわゆる「喧嘩モッシュ」みたいになって。明らかに手でどーんって押したり突き飛ばすようなことしたり。僕、あれ嫌なんですよ。嫌っていうか、だったら外で喧嘩してくれって思っちゃうタイプで。楽しみ方は自由だし、ぶち上がった先のモッシュもダイブも最高だけど、かっこよくやればいいのにって思ってしまう。この日のそれは、なんかムカついて、思わず曲を止めてしまった。多分ボイガルの歴史の中で、ああいう曲の止め方をしたのは初めてだったけどわかってほしかった。僕の大好きなバンドのTシャツを着ていた。たったそれだけで、あのバンドが変な感じに思われるのも、その人が変な感じに思われるのも嫌だった。一瞬気が触れただけの衝動なんて誰にでもある、ライブハウスならなおさら。だからこそ。彼はきっとわかってくれた。
台本にはない、予定にはない、それが起こるのがライブ。この4人での最初のライブにしては、濃すぎるほどのライブ。そのあとやり直した階段に座ってのあの入り、僕は一生忘れないと思う。
彼はそのあとも近くの人と体がぶつかりながらも、拳を上げていた。それは本当に素敵でかっこいいものだった。僕はなんども彼を見たし何度も拳をぶつけに行った。セクマシが大好きになった。モッシュもダイブも上等、そこを選んだのは自分だ。かっこつけていたいのだ。ボイガルを見放題に出演させてくれたきっかけとなった天国の大ちゃんさんも、きっと喜んでくれただろう。




7月7日、心斎橋BRONZE、拝啓、少女よ。
なるべく簡潔に書きたい。明転ツアー、2本目、対バンはHump Back。勝手に力をもらっていた。先日のフリーダムの日も。
僕とももちゃんは、ともに一人になったことがあるという共通点はあるかもしれないけれど、状況も環境も住んでいる場所も、理由だってきっと違う。共通点があるということは同意ではないし、わかりあうということでもない。ただ不思議と、漠然と、わずかに流れる言葉にならない空気だけは感じる。フロアに落ちていくももちゃん、跳ねるぴかちゃん、ずっしりと叩くみさきちゃん、泥々のHump Backがあまりにもかっこよくて例によって僕は勝手に力をもらった。
かくいう僕らはというと、サポートメンバーは札幌のメンバー。リハが終わり開場ギリギリまで練習スタジオへ。観光の余裕はない。賛同の余地はない。僕らは必死に明転を駆け抜ける。あくまでも、楽しく。そういえばライブ中に、ベースの三角にビンタされたが、あれは一体何だったんだ??!?!?打ち上げも楽しかった。ずっと音楽の話をしていた。ももちゃんに色んな話を聞いた。二次会で、アコギがあって、ももちゃんが陽炎を少し弾き語りしてくれた、出来は40%くらいだった。いい日だった。
翌日、マネージャー辻とPAのりんくんと3人で、大阪から東京までバスで帰った。







7月11日、下北沢SHELTER、マイアミパーティのツアーファイナル。
札幌出身のマイアミパーティは、ついこの間上京した。そんなバンドのツアー初日を僕は札幌COLONYで見た。どんな風にバンドはこのツアーを駆けていくのか興味深かった。シェルターには沢山のお客さんが集まっていた。一度上京して、少し経って札幌に戻ってきて、そしてまたようやく決心がついて上京したさくの歌は、仲間との歌になっていて羨ましかった。さくは、打ち上げを早々に切り上げひとり足早に帰っていった。僕らはシェルターでがやがやしていた。この日のボイガルはギターは時速36kmの開、ベースはマイアミパーティのセルジオくん、ドラムはマイアミパーティのユウくん。3人とも最高だよ、ありがとう。7/21ムロフェスと7/23名古屋もこの3人でいく。








毎日考えてることが変わります。
いやはや、こんな30歳になろうとは思ってもいなかった、台本が無さすぎる。まさにライブ、ライフイズ。あの日の星屑取り戻せるように、君のそばにいよう。


撮影はな
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