恋のマシンガン

あまりにも濃かった。
まだ終わってはいないけど、7月、濃かった。


7月21日、幕張海浜公園、MURO FESTIVALに出演。
バンドが一人になることが決まり、そんな中で最初に声をかけてくれたのが室さんだったように思う。室さんとは何者かというと、渋谷O-Crestの店長さん。僕は室さんと朝まで飲み明かしたこともないし、深い話もしたことはない。だけど室さんは、節目節目でライブを見に来てくれて気にかけてくれていた。札幌のこんな芋バンドを。僕は未だにあの人がどんな人なのかわからない。ムロフェスに出ていたバンドのほとんどが、室さんとの思い出や室さんはこういう人だから今日はこういう日だとMCで言っていたし、呟いていたりしてるのを見たけど、僕は、室さんのことで話せることはそんなにない。「室さん、なんでボイガルを呼んでくれたんですか?嬉しいけど、なんでですか?」と言うことくらいだった。ただ、一つだけ、絶対誰にも言ってたまるものかという物語がある。僕と室さんだけの秘密の話がひとつだけある。もしも、「その時」が来たらこの話をみんなにする。その時が来たらきっと、僕は室さんと初めて、朝まで飲めるのかもしれないなあなんて思っている。
この日のサポートメンバーは、開とジオくんとユウくん、東京メンバー。それぞれのバンドのスケジュールでドタバタな中、本当によくやってくれて、頭が上がらない。かっこいい奴らだ。ジオくんとユウくんのやってるマイアミパーティは前日神戸でライブで、夜行バスで戻ってきてそのまま幕張に来てくれた。ありがとう。開も忙しそうにしていた。The Floorのヨウジとこうちゃんが、手伝いで同行、楽しかったな。はなちゃんも始発で札幌飛び出してきてくれた。
僕の知ってるやり方でやれました。言いたいことも言えました。あんなに開放的なライブハウスでライブができて、まだまだ知らないことがたくさんだなって思った。









7月22日、渋谷O-Crest、初めての場所、始まりの未来。
この日のサポートメンバーは、ふるしたさんと三角とポルノ、札幌メンバー。朝一の飛行機で札幌を出てきてくれた。会場入り前に1時間4人でスタジオに入る予定だったけど、彼らはその2時間前から3人でスタジオに入っていた。ふむふむ、なかなかやるじゃないか。
対バンはハルカミライ。僕らが出会った渋谷O-Crestだ。前の日とは違う、今日か今日しかないとはよく言ったものだ。この日もとてもいい日だったように思う。この「明転」ツアーは、僕にとってただのツアーではないんだな。嬉しくなったり悔しくなったり楽しくなったり、でもどれだけじゃなくて。この8年のバンド人生の中で考えたこと思ったこともなかったことが、1分ごとに襲ってくる。どこに向かってるかなんてもうわからない。今はこぼさないように歌うしかない。終わった後、また空っぽになった。空っぽにした。そうやって次に向かう。









7月23日、名古屋R.A.D、R.A.DとTRUST YOUR SOULSの周年イベント。
午前中に下北沢を出発、サポートメンバーは開とジオくんとユウくん、東京メンバー。車の中でいろんな話をした気がする。開は後ろで寝ていた、お疲れさん。渋滞に巻き込まれ、リハギリギリに到着。リハーサルが終わり、時間が流れていった。R.A.Dの上の楽屋の入り口前、吹き抜けみたいになっていて、気持ちのいい風が吹いていた。去年ツアーで来た時、ブージークラクションのゆきさんと他愛もない話をした場所。ゆきさんはあの時、自分で作ってきたお弁当を食べていた。この日はそこにユウくんがいた。「シンゴさん、ここめっちゃよくないですか?」と僕に言う。「ね、ここ最高なんだよ」と僕は答え、少しの間二人でそこで話をした。他愛もない話だ。楽屋でウォンカドーレのメンバーさんとあーだこーだ話してイベントが始まった。僕らのライブは、僕らのライブができた。セットリストは車の中で決めた、始まり方とかもきっちり決めた。だけどそこはバンド、サポートだろうが手は抜かない、僕はいきなり予定していた始まり方で始めず暴走、さあついてこいサポートたち。いやはや、驚いた。さすがだよ。見放題、下北、ムロフェスと、少ない練習時間でも乗り越えてきた東京メンバーたち、僕のことわかってらっしゃる。ウォンカドーレを見に来ていたお兄ちゃんも最高なパスをしてくれて、完璧な一曲目でスタートできた。これだからライブハウスは面白い。その瞬間に居合わせた僕らのリアルに突き刺さればそれでいい。その先のことは、後で考えればいいのだ。いい夜だった。そのあとのウォンカドーレがかっこよかった。くーっ。
打ち上げでは、隅っこの席で、Makiのけいたくんと、otter hangoutのさくらちゃんと、ユウくんが僕の相手をしてくれた。年上なのにごめんな、楽しかった。

朝方東京について、夜札幌に帰ってきた。





この三日間、毎日メンバーが変わった。
「おはよう」と顔を合わせステージに立つ。でも、「おはよう」から24時間後にはメンバーが入れ替わっている。こんなロックバンド、他にいるんだろうか。サポートメンバーを迎えてやってるバンドの中でも、うちは絶対に特殊なほうだし、毎時毎分意味不明なことが起きているのだ。絶対。自信ある。一緒にするな、うちはうちだ。



見てほしい。
僕は今猛烈に、ワタナベシンゴとTHE BOYS&GIRLSを見てほしい。



全撮影 はな
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コメント

  1. シンゴさん7月お疲れ様でした
    ムロフェス、熱くて感動しました
    私にとってのロックバンドはボイガルです。ロックを教えてくれたのはボイガルです
    いつも勇気をもらっています
    8月、弾き語り行きます!
    応援してます

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    1. 僕が誰かのロックになれるなんて、中学生の頃の僕が知ったらとっても喜びます。もちろん今の僕が聞いてもとっても喜んでいます、ありがとうございます。

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  2. 毎日CDを聴いていてやっぱりシンゴさんの歌を生で聴きたいと猛烈に思っています。

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    1. ありがとうございます。たくさん色々な場所で歌えるようになりたいなと、日々思っております。

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