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「SONG FALLS TOUR」福岡

6月にircleのツアーできて以来、3ヶ月ぶりの福岡。この街を知って、もうすぐ4年になる。会場のQueblickに到着して、機材を下ろして、前日の汗まみれのジーパンを綺麗にするためいつものコインランドリーへぷらぷらと歩く。気持ちのいい気温と、ちょうどいい空。コインランドリーの前、タバコを吸わない俺は、灰皿の横に置いてある椅子に座ってカルピスを飲んだ。合う合わないじゃなくて、どうしたいかなのだ。 この日は、宮崎のベランパレードと、福岡のIRIKOと。 ベランパレードは出会って5年くらい経つが、この5年はあまりにも濃かった。いくつ街を渡っただろうか俺たちは。何度も朝まで飲んで、何度もすぐ帰って、何度も歌いあって、何度も立ち止まって、何度も肩を組んだ。友達だ。まぎれもない友達だ。「馴れ合いはなんとかかんとか」と飛び交う畑にいるわけだけど、そんなの知ったこっちゃない、ベランパレードは俺の大切な友達だ。何度もライブをしたけれど、こっちから声をかけたのは初めてだ。昨年3月、お互いの街で2マンをした時は完全に同じ気持ちでの合同企画だったから。そんなもんである。友達とはそんなもんである。友達は、去り際が肝心なのだ。この日のベランパレードは、あくまでも俺個人の感想だけど今まで見た中で一番良かった。でも、トモヤさんも直後にめちゃめちゃ良かったと言っていたから、良かったんだと思う。コータがkenだったのが一番最高だった。 IRIKOは出会って4ヶ月経っていない。ほやほや。5月の渋谷で対バンして、グワングワンにされたのが始まり。本当にグワングワンした。今回ソングフォールズツアーをするにあたり共演バンドさんを考えていく中で、もちろんストーリーや気持ちが根っこにないと意味がないってのは最低条件で、かと言ってただ仲良しやただ合いそうとかという気持ちは排除して、というなんとも絶妙なところでやりたくてオファーするのも時間がかかってしまった。IRIKOは、渋谷でやった後にどうしても忘れられなくて、すぐにもう一度やってグワングワンした正体を突き止めたかった。忙しいスケジュールの中、出演を決めてくれたことが本当に嬉しかったし、ワクワクした。メンバーさんの名前もわからないし、5月の時も俺はほとんど喋ったりしていない。だけど、それがどうした、今のボイガルでもう一度IRIKOと交わりたかった、場所は福

「SONG FALLS TOUR」大阪

前日、てっぺんをこえる直前くらいに名古屋を出発して大阪に向けて車は走っていた。午前3時くらいに大阪についてすぐコンビニに寄った。少しジメジメしていたように思う。そしてそれぞれ買い物をして車に戻ろうと外に出ると、雨がポツポツと降ってきていた。あ、そうだった、大阪は雨が降るんだった。そう言わんばかりに、ここ最近は大阪に来るたびに雨が降る。 9月20日。この日も漏れることなく大切だった。BUGY CRAXONEと、鈴木実貴子ズと共演。会場の心斎橋パンゲアに着くと、一瞬早くブージーが到着していて機材を搬入していた。俺たちもすぐに搬入して、リハーサル前に空いた時間で楽器屋とコンビニへ。角を曲がると実貴子ズの二人が道に迷っていてパンゲアまで案内した。実貴子ズとは、個人的には4月の鑪ら場ぶりの再会だった。 感情って尊いな。 まだ40歳のブージーゆきさんと、俺と同い年の実貴子ズのみっちゃん。この二人と歌い合えたことは俺にとってどんなものなのか、上手い言葉は見つからないが、尊いことは確かだ。「曲をやりたい。私は曲をやりたい。」というみっちゃんの言葉が、ぶっ刺さった。 俺も、こぼさないようにライブができた気がする。 みっちゃんが帰り際、ねえ、ねえ、と言って1枚のCDをくれた。俺は、ありがとうと言って受けとった。みっちゃんといさみさんは、最後笑って帰って行った。ブージーと打ち上げ。みんな子供みたいで、でもやっぱ寛大で、こんな風に歳を取れたらなって思った。 止んでいた雨が、また少し降り始めていた。 宿について気づいたら眠っていた。 どんな夢を見たかも、覚えていない。

「SONG FALLS TOUR」名古屋

ちくしょう!すぐ残そうと思っていたのに、日が空いてしまった。 14日の仙台が終わり、16日もなんやかんやあり、17日は渋谷でライブ、18日はインタビューとラジオ、そして19日が名古屋R.A.Dでソングフォールズツアーだった。午前中に機材車が出発し、幾つかの街を越えて名古屋に入った。 名古屋の空は相も変わらず、愛は図らず、無数の飛行機雲が伸びていてため息が出た。変わってないね。 WiennersとBUGY CRAXONEという2組と。 どちらも大先輩であり、その背中は大きすぎるものでした。R.A.Dの楽屋までの外の階段を上ったところに小さな椅子と小さなテーブルがあって、始まる前にそこに座ってだんだんと暮れていく空をぼーっと見ていた。するとブージーのゆきさんがてくてく階段を上がってきて、もう一つの椅子に座った。そこでゆきさんは「唐揚げってすごいちょうどいいよね」という話をしてくれて、ケタケタ笑っていた。緊張していた俺はそれだけですっと軽くなったし、単純だなあと自分でも思った。ゆきさんはそんなつもりはなかったかもしれないけど、先輩の優しさみたいなものを勝手に感じた。 Wiennersもブージーも爆発していた。俺たちは確かに、この2組を名古屋に呼んだんだ。 久しぶりの名古屋、俺は一番最初に「いつかこの街でワンマンをやりたい」と言って、ライブをスタートさせた。それからのことはあまり覚えていないけど、最後にフロアの後方にいたWiennersのごろーさんにグータッチしに行ッタト機に笑顔で拳を出してくれたのは覚えている。そして今までで一番と言っていいくらい、フロアからの歌声がすごかった。最初から最後まで一緒に歌ってくれとは言わないけど、歌えるしここなら一緒に歌っても良さそうみたいなポイントがあるなら歌ってくれて構わない。そのポイントがこの日の名古屋は炸裂していた気がする。かっこいいぞってすごく思った。ただ、ケントボーイズのソロの時に掴みかかったお兄ちゃんがいてあれはさすがにムカついたから注意した。きっと、彼も高ぶって勢い余ってしまったところもあっただろうけど、後ろから見る限り掴んでいたように見えたし結果的にそのあとあいつは転んでしまって中々演奏に復帰できなかったから、曲が終わった後に「俺の大事なメンバーだ、気をつけてくれ」と静まり返った会場で話した。彼はめちゃめち

「SONG FALLS TOUR」仙台

9月がもう2週間経っていることに驚いている。早いのか遅いのか最早わからないけど、「9月が2週間経っている」という事実にただ驚いている感じ。ということで、SONG FALLS TOURが始まった。 メンバーは朝一の便で札幌から仙台へ、俺はマネージャーの辻と二人で機材車で東京から仙台へ。久しぶりの東北道、仙台に着くまで色々な話をしたけど、「ベランダでダンス大会」と「六本木のドラえもん」いう話がとてもよかったな。バンドには全く関係ない話だけど、すごく笑わせてもらった。途中サービスエリアで買った焼きおにぎりが熱かった。 会場に着くとスタッフの皆さんが迎えてくれて、程なくしてメンバーがきた。やけに久しぶりに会う気がするのは気のせいなのかなんなのか、それぞれきっと心も身体もドタバタしていただろうけど、いつもの感じでおはよ〜と交わし、いつもの感じでライブハウスでの一日が始まった。いつも通りだ。 ソングフォールズというシングルを、届けたい。街を重ねたい。ぐちゃぐちゃでも、どしゃめしゃでも、一瞬を逃したくない。改めてそんな気持ちが強い。初日でもファイナル、出演してくれたThe Floorとircleに心から感謝する。踊る心の影で、もがきながら戦っているハヤトが見えた気がして嬉しかった。あれから聴くたび毎回泣いていたircleのあの曲、河内さんが優しくて昨日は泣かずに聴けた。 1年ぶりの仙台、忘れてしまった人もいるかもしれないけど、忘れずにいてくれた人もいて、知ってくれた人もいた。涙を流している人もいれば、隣でゲラゲラ笑っている人もいた。そのどれもが美しくて、そのどれもが最低で、そのどれもが最高だった。この瞬間は誰にも邪魔させないぞ、みんなと俺じゃなく、あなたと俺。仙台選んで本当によかったです。あ、そうだ、フライングサンのみなさんには結局怒られなかった、よかった。ほっ。 笑ってくれた、よかった。 次はいつになるだろうか。 県外から来たと伝えてくれた人、いしがきに今年は来ないのが寂しいと伝えてくれた人、明日就職試験と教えてくれた人、バスケの試合頑張ると宣言してくれた小学生のお兄ちゃん、親友のフック、勃発のケッタ、また会えるだろうか。こんな音楽でもいいのなら、俺でいいのなら、いくらでも幕をあげるよ。 朝方、東京に着いた。 電車も動いてなかったし、もうヘトヘトだし、とり

あれもこれも残せていない

たとえいつの日か「忘れたいな」って思ったとしても、一生忘れられないであろう日々を過ごしているような気がする。9月が、ぐちゃぐちゃになっている。自分が今どこにいて、何をすべきか、わかっていてもわからなくさせられる。鏡に映ってるのは確かに自分だけど僕は君なような気もする。君は元気にしているだろうか。小さな街の小さなお祭り、そういうのでいいから穏やかな気持ちでゆっくり歩けるような時間を掬えたら教えてくれよ。 ソングフォールズ。 初めてだよ、こんな気持ちは。届けたいのか贈りたいのか、聴いてもらいたいのか見てもらいたいのか、笑ってもらいたいのか泣いてもらいたいのか、そのどれでもない気もするし、そのどれかな気もするし。たった15分で永遠を約束しようとするなんて野暮だけど、3センチ先なら照らせるような気がしていて、あまり考えすぎないように辺りを見渡すことにする。 あれもこれも残せていない。 続かない夜が落ち着かない。 繋げない手が離れない。 歌うこと諦めない。 恍惚、僕らの日々は、君のためにあるのだ。